腎臓の血圧調整~RAAS~

血液浄化

腎臓の基本的機能として5つあることは先日公開の記事内でご案内しました。

今回はその中でも基本、「レニンーアンギオテンシンーアルドステロン系(以後、RAAS)」について解説していこうかと思います。

国家試験でも出てくるかもしれない基本的なところなので、しっかりと押さえていきたいところですね。

では行きましょう。血圧の世界へ

レニンーアンギオテンシンーアルドステロン系の発見

時を遡ること100年以上前の1898年に、生理学者,Tigerstedtによりウサギの抽出物に昇圧作用がある物質があることを発見しました。

その後、1939年、BraumMenendezらにより、レニン自体に昇圧作用はなく、血漿中の基質から昇圧物質を作る酵素であることを見いたし、この物質をHupertensin(現在のアンジオテンシンII(以後、AngII))と名付けました。

1958年には薬理学者Grossが現在のRA-アルドステロンの全貌を確立することになります。

レニンの姿

レニン(Renin)はアンジオテンシノーゲンのペプチド結合を分解してアンジオテンシンIを合成するたんぱく質分解酵素の一種です。

発見当初は活性化の仕組が分からず、ホルモンかキナーゼの一種だと考えられていました。

レニンーアンジオテンシン系:RASの作用機序

レニンーアンジオテンシン系(以後、RAS)は腎臓単体で完結します。

レニン遺伝子で作るレニンmRNAとその産生タンパクであるプロレニン、レニンは腎臓の傍糸球体細胞から最も多く分泌されるます。しかし、それ以外にも上皮細胞由来の尿細管細胞や集合管主細胞、ポドサイトにも存在することが報告されています。傍糸球体細胞は腎血流量を常に監視しており、血流が増加すればレニンの分泌を抑制し、減少すれば亢進する方向へ働きます。それ以外の腎臓内細胞においては、レニンmRNAから産生されたプロレニンはプロレニン受容体と結合することによって酵素活性を獲得します。プロレニン受容体は腎臓内で緻密斑細胞、メサンギウム細胞、ポドサイト、尿細管細胞、特に集合管α介在細胞に存在することが報告されています。

傍糸球体細胞においてレニンmRNAから産生されたプレプロレニンは、小胞体に入りプロレニンとなり、プロレニンは小胞体からゴルジ体へ移動し、ここでアンジオテンシノーゲン(以後、AGT)が切断されアンジオテンシン(以後、Ang)Iが生成されます。傍糸球体細胞内で産生されたプロレニンは90%が血中に放出され、残りの10%が活性レニンとなります。活性レニンは循環血液中で肝臓や細胞組織で産生されたAGTを基質としてAngIを産生し、AngIは主に肺の基底膜に存在するアンジオテンシン変換酵素(以後、ACE)によってAngIIとなり、血圧と体液調整に重要な役割を果たします。

血中に放出されたプロレニンは血漿中のレニンの9倍もの量になります。そのプロレニンたちは、各種臓器に発現しているプロレニン受容体に結合し、酵素活性を得ます。そして細胞に取り込まれAngIを産生します。その後は同じように肺基底膜のACEの修飾を受け、AngIIへ変換され、全身の血圧調整に利用されます。

レニンーアンジオテンシンーアルドステロン系:RAASの作用機序

AngIIは、副腎皮質(球状帯)にある受容体に結合すると、副腎皮質からアルドステロンの合成・分泌が促進されます。アルドステロンの分泌によって、集合尿細管細胞内にあるアルドステロンレセプター(以後、ALDOR)は選択的ナトリウムチャネルを電気的に正の勾配を作り、管腔側を負にすることでナトリウムの再吸収を行います。アルドステロンは開いているナトリウムチャネルを、細胞当たり100未満から最大刺激で3,000まで増加させることでナトリウム再吸収を促進します。集合管でのNa再吸収が促進され、これによって体液量が増加することにより、血圧上昇作用をもたらします。また、バゾプレッシン(AntiDiuretic Hormone ; 以後、ADH)の分泌を促進し、尿集合管細胞の髄質外側でバゾプレシン受容体への結合、ヘテロ3量体G蛋白(Gs)によるアデニリルシクラーゼの活性化、アクアポリン2を含む細胞質小胞の頂側膜への挿入といった一連の過程が開始されます。尿細管細胞に入った水は側低膜に恒常的に発現しているアクアポリン3/4の水チャネルを通じて容易に吸収されます。この水分の再吸収を促進することにより、血圧上昇作用をもたらします。

この為、傍糸球体細胞からの活性レニンの放出は、灌流圧,AngII,Na,交感神経により厳密な調整を受けています。

あとがき

学生時代、RAA系として習いましたが、意外に復習するとRAASと記述している文献が多いことに驚きました。

また、遺伝子により修飾を受ける、と言う過程の理解が難しいな。というのが今回の感想です。まぁそういものなのだ。ということなのでしょう(F=maみたいな現象論)。

これまた図表の無いそっけない記事になってしまいましたがお許しください(またいずれ加筆修正出来ればしたいです)。

ではでは~~~

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