どうも。
今回はタイトルの通り、CPAPとSPONTの違いについて解説していこうと思います。
結構この違いについて困っている方が見受けられる様なので書こうと思いました。
ただ、結論を先に言います。同じです。
ではモードの世界へようこそ。
まずは言葉の意味について
CPAPとは
Continuous :持続的=常時
Positive :陽圧=プラスの圧をかけ続け
Airway Pressure:気道内圧=気道(肺胞)を膨らませる
という、日本語に直してみればなるほど?という換気モードです。
ではSPONTは何かというと
spontaneous:自発呼吸.
というシンプルなこの一文で終わってしまいます。読みは「スポント」です。
各モードの差異について
では詳細についてみていきましょう。
SPONT
日本語では「自発呼吸」とだけ書かれるこのモードですが、言葉の通り自発呼吸を優先するモードです。
この為、当然ですが自発呼吸の全くない、もしくは弱い患者には使うことは出来ません。
SPONTでは自発呼吸のみを行うため、言葉の意味通りであれば一切圧を掛けることはありません。
実際の使用時、NKV-330では4hPaからスタートします。0にはならないようです。
CPAP
日本語で「持続的気道内圧陽圧換気」と言いますが、これはどういうことかというと、常に一定の圧力を気道に維持する換気モードということです。
ここで注意が必要なのは、いくらの圧力を掛けるかはユーザー次第の任意の値だということです。
その為、CPAP(PEEP)= 0 cmH2O
であれば、それは自発呼吸のみで、気道は圧力を全く受けていない状態だということです。
この状態がまさにSPONTだということです。
V60でも、CPAP(PEEP)は4hpaからスタートです。
実際のCPAP運用について
設定項目
- CPAP(PEEP)
- PS (avobe CPAP)
- FiO2
- 無呼吸時間(アプニア)
バックアップとしては
- 換気回数
- 一回換気量
- 吸気時間
以上が実際に機器設定をする際に入力する項目になります。
自発呼吸が強くなってきた場合
他のモード(A/CやSIMV)を使っていて、患者の自発呼吸が強くなってき場合、どうすればいいでしょうか。
問題としては、
ファイティングが増えてくる。
これに尽きるのではないでしょうか。
これを回避するために、自発呼吸を優先するCPAP/SPONT+PSを使用します。
離脱(ウィニング)を進めたい場合
SBT Spontaneous Breathing Trial:自発呼吸トライアルを進めたい場合に、どれだけ自発呼吸を継続できるのか。人工呼吸器からの離脱は可能なのかを判断する一つの目安としてCPAP/SPONTを用いる事があります。
あとがき
結論として、CPAPもSPONTも使い方・考え方は同じです。
機種により書いてあるモードが違うため(例:NPPV専用機種のV60ではCPAP、NKV-330ではSPONT+PS)現場で若干の混乱がある方も居るかもしれませんが、このように整理して頂ければ理解しやすいかもしれません。
以上、モードとしてのCPAPとSPONTの違いでした。
コメント