ジェネラリストの罠~今回の就職活動を通じて~

自己紹介

前回の記事からの半分続きの様な内容になります。

今回は約半年間の就職活動(執筆時も継続中)を通じて感じたこと、しくじり談を書いていこうと思います。

特にこの記事は、3年未満の若手技士や社会人の方にご笑覧頂ければと思います。

因みに筆者は医療従事者を社会人とは見なしていません。

何故なら医療自体がとても閉鎖的だからです。

この辺りの持論はまた機会があればにさせていただきましょう。

では本題、ジェネラリストの罠とは一体何なのか。その謎を追いましょう。

よく話題に上がる『ジェネラリスト』と『スペシャリスト』

技士になりたての頃、誰しもがこんな技士になりたい。あんな技士になりたい。

もしくは数年後には技士を辞めて・・・・という人も居るかもしれません(同期の女性も寿退職で専業主婦をしているとか)

まぁ話は本題に戻しましょう。

そのなりたい自分とはジェネラリストでしょうか?スペシャリストでしょうか?

3年が経った頃、自分も流行り病に罹り、「透析なんか」「循環器がしたい!!花形の人工心肺を!!」と息巻いていました(結局は失敗に終わります)。

その時の自分はきっと循環器のスペシャリストを目指していたのでしょう。

しかし、5つもの施設を股にかけ、現状を見返してみればジェネラリストになっていました。

経験した業務は

血液浄化(急性期/導入期/維持期)

人工呼吸管理(NICUちょっとだけ含む)

心臓カテーテル(虚血)

ペースメーカー管理(PMI含む)

集中治療室業務

手術室業務(若干の直介と麻酔器や機器点検業務含む)

と多岐に渡っていました。

未経験業務は人工心肺、アブレーション、内視鏡、高気圧くらいでしょう。

この時点で自分の人生の軸がブレブレなのが良く分かります。

但し、気を付けなければいけないのがどれも基本兼務だということです。専任での業務は何一つありません。自分の中で得意・これなら負けない!!という業務はあれど、世間からはどう見えているでしょうか。

さて、皆さんはどうジャッジされますか??

「転職」といいながら同業種につくのは医療従事者だけ論

自身、今現在で転職活動は6回目を数えます。

脱線はしますが、この長い期間(結果として7カ月半)、就職活動をして気付いたのが、『転職』という言葉の違和感です。

転職とはー

てん‐しょく【転職】

読み方:てんしょく

[名](スル)他の職に変わること。「会社員が自営業に—する」

デジタル大辞泉

つまり、本来の意味では転職とは言わないのです。確かに言葉は生き物ともいわれます。時代の流れと共に意味や使い方も変わるので、仕方ないのかもしれません。

しかし、この辺りが、医療が閉鎖的だと思う所以です。

所詮は同じ仕事しか経験していないじゃないか。よくこれで社会を知っている顔が出来るな。と自戒を込めて思うわけです。

スペシャリストか、ジェネラリストか

話は大きく脱線してしまったので本筋に戻しましょう。

自身の中では、技士経験十云年の中で、一貫して血液浄化に関わってきた為、血液浄化でなら腕も知識もそこそこ通用するのではないか?と思っています。この為、「血液浄化に関してはスペシャリストだ」という自負があります。

しかし、履歴書や職務経歴書を就職活動で提出すると、世間ではそうは見られません。

「こんなに立派な経歴なのに」「色々な業務してきてるんだねー」「うちにはオーバースペックだね」等など。

どうもジェネラリストとして見られている節があるのです。

この辺りが自分の就職活動を難しくしている所以でもあります。

クリニックに就職しようとしても、「うちに循環器は(もちろん)ないしね~」「急性期ロスになったりしない?」と。

しかし、30台半ばで技士長まで経験したのに転職活動を行うと、病院では「扱いにくい」「下の子たちと上手くやっていけるのか?(年下先輩になるよ)」「後輩指導とか出来るのか?」という疑念を持たれてしまうのです。

結局、どっちつかずの評価となってしまっているのが今の自分の立ち位置になります。

ジェネラリストの罠~そのデメリット~

スペシャリストとはその名の通り、特別な人の事を言い、一つの分野に精通した知識や技術を持った人物の事を指します。

スペシャリストの更に傑出した人物の事を、世間ではエキスパートと呼ぶようです。

【スペシャリストとは】強く求められている背景や分野、ゼネラリストとの違い

上記の引用元ではジェネラリストについての記載もあります(ゼネラリストなのは一旦置いといて)。

筆者自身は就職活動が6回目、施設としても病院ばかりを5カ所経験してきました。その為、色々な施設の作法を知っていると思われているようです(確かに、事実色々なローカルルールを学んでも来ました)。

しかし、今となってはこれが裏目に出ています。

まずは転職回数。

医療業界において転職はそう珍しいことでもない。と考える方は多いでしょう。但し、この通説が通用するのは看護師だけです。臨床工学技士である筆者は、6カ所目というレッテルもあり、就職が難しくなっています。

 事実、専門時代の同期の中でも、恩師曰く「君ほど転職している人間はいないよ(笑)」だそうです。

勤務期間(23/5/11 加筆)

筆者の技士経験は十云年です。しかし、平均すると1施設2年ほどしか経験していません。

これはつまり、育つとすぐに辞めてしまうという印象を相手に与えてしまいます。現に先日も、「長く勤務してもらえる人間を探して居いるので、君みたいな技士はダメだ。」と病院・クリニックの両方から宣告されました。そういう意味でも、一つの施設で長く勤務するというのは印象が良くなります。また、胆力も付くことでしょう。ここが下でも述べていますが、すぐに退職は辞めるべきだという話の根拠になります。

ジェネラリスト

様々な業務を経験することは、確かに技士としての人生に彩を添えてくれるでしょう。

しかし、結局は広く深くの名のもとに得意業務が無く、先にも述べたようにクリニックではオーバースペック、病院では扱いにくい技士の出来上がりです。

後輩たちに伝えたいこと

これが恐らく自分の中の本題ですが、

確かに人間関係がややこしいこともあるでしょう。

給与が低くてやってらんねぇと考えることもあります。

業務の幅を拡げたい。やりがいが欲しいと思うこともあるでしょう。

但し、退職は本当の本当に最後の手段です。

筆者のようにどうあがいても首が回らないような事態になるくらいなら、その施設に食らいついていた方がいいのです。

確かに今の日本は終身雇用制度は崩壊してしまいました。しかし、筆者はこれまで転職を繰り返したおかげで退職金は1度しか出ず、ボーナスも5回、約10か月分を水に流してしまっています。これでは生涯年収としては随分下がってしまったことでしょう。

更に、就職活動や休職でも無収入(正確には違いますが)になっています。その間約10カ月。恐らく周りと比べても、生涯年収では3年近い賃金差が生まれたことでしょう。

人間、結局は金があってなんぼなのです。収入が無ければ何もできません。

そのことを肝に銘じて、スペシャリストやジェネラリストを目指してください。

院内でジェネラリストと呼ばれるもよし、学会や研究会でスペシャリスト(あの人に聞けばわかる!!的ポジション)でもよし。

選ぶのはあなたたちです。

但し、後悔してからでは遅いのです。このしくじり談をしっかりと吟味し、臨床工学技士として歩むことを切に願います。

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